バーゼル規制とは何か?③ LCR・NSFR・IRRBB・ダブルギアリング規制を整理

バーゼル規制とは何か?②自己資本の見直しとレバレッジ比率を初心者向けに解説の続き。
大和総研のバーゼルⅢの初歩をバーゼル規制はこんなもんって程度に概要を書きます。

#15
流動性カバレッジ比率(LCR)について。
一か月程度の短期間の資金流出、資金調達の困難、事務事故、システムトラブルなどのストレスに備える規制のこと。

資金流出>資金流入が一か月程度続く損失に耐えられる流動資産を持っておきましょうという規制。

#16
安定調達比率(NSFR)は1年程度の流動性リスクに備えるための規制。

銀行は長期運用と短期借入の期間の相違による流動性リスクを本質的に抱えているということで、例えば銀行は短期借り入れを繰り返し、借換をし続けているとします。
金融危機が起きて預金引き出しが増えたときに現金が必要になる。
でも引き出しに対応するための現金が必要なのに金融危機のせいで資金を借りられない。
資産として長期で融資してるものはすぐに現金にできない。
結果、預金引き出しに対応できないというのが流動性リスク。

#17
国際的、国内的に重要な銀行は破綻時の金融システムへの影響度を評価して、評価に応じて自己資本を積み上げてもらうことをサーチャージと言って、リスク要因によってG-SIBs サーチャージとD-SIBs サーチャージがあります。

#18
国際業務を行う国際基準行では自己資本比率は8%以上ですが、日本では国内業務を行う国内基準行の場合は日本独自の自己資本比率規制を採用していて4%以上、内部格付手法を採用している場合は4.5%以上となっています。
国内基準行の自己資本はコア資本という概念だけとなり、Tire2、Tier3相当の資本は自己資本として算入しないこととして、自己資本の質が向上される。
そしてダブルギアリング規制も強化されました。
ダブルギアリング規制とは、他の金融機関同士で出資しあって出資した分は自己資本から控除すること、差し引くこととする規制です。
例えば、A銀行とB銀行が出資しあってるときにB銀行が破綻した場合、A銀行が持つ資本の内、B銀行の出資が裏付けになってる分が無くなり。A銀行の資本が減ってしまいA銀行の損失吸収力が低下してしまう。
他にA銀行とB銀行が株を持ち合ってて、B銀行の価値が下がると、B銀行株を持ってるA銀行の価値も下がってしまうという連鎖的なリスクを回避するためにダブルギアリング規制があります。
なのでちゃんと損失吸収力のあるコア資本だけ自己資本とするということです。
あと、金融機関向けの出資で議決権が10%以下の出資の場合の自己コア資本の10%超相当分を控除っていうのは、例えばA銀行のコア資本が100億だとする。
A銀行の持ち株
銘柄   時価総額   出資額   議決権
B銀行   160憶     8億     5%
C銀行   200億     8億     4%
D銀行   130億     3.9億    3%
E銀行   170億     3.4億    2%
F銀行   110億     1.1億    1%
議決権が10%以下の出資額の合計が24.4億、コア資本の10%は10億、コア資本の10%超相当分は
24.4‐10=14.4
ということで14.4億がコア資本から差し引かれる額になる。
コア資本として無効になる額です。
議決権が10%を超える出資の場合、
A銀行の持ち株
銘柄   時価総額   出資額   議決権
B銀行   160憶     16億    10%
16-10=6
6億円がコア資本から控除されるということ。

#特別回
銀行には銀行勘定とトレーディング勘定の二つの収支の区別がある。
銀行勘定は預金や融資などの金利の収支で、トレーディング勘定は金融商品の売買損益とか金融商品の利子収入とか。
IRRBBは銀行勘定に対する金利変動リスクのことを指し、そのリスクに応じた自己資本の賦課が義務付けられてます。
金利が上がると、銀行預金に対する利息が上がり預金者への利払いが増えてしまう。
金利上昇による預貸金利収益の悪化や、保有国債などの価格下落による損失に備えて自己資本を確保しておきましょうという規制です。

バーゼル規制に関しては一旦この辺でおしまい。
一言でバーゼル規制ってなんだ?といえばリスクに備えて資本を備えましょうだな。
俺としてはこれでいいと思う。
そういうや以前に銀行が信用創造できるなら政府が国債発行しなくていいんじゃない?って思ってチャッピーに質問したことがあった。
その時にバーゼル規制の話で回答してくれた。
無限に信用創造できるわけではない、バーゼル規制の国内基準行だと4%以上だから自己資本の25倍以下の範囲でリスクを積むことができるという趣旨の回答だった。
そして後になって、銀行の融資の限度は相手の信用力によるという話もあり、中野剛志さんのどうする財源では相手の返済能力に応じて貸し出しが制限されるということが書かれていて、バーゼル規制による融資の制限について論じてる人は、現時点で俺の知る限り知ら無かったから、チャッピーにバーゼル規制じゃなくて返済能力が貸し出しの限度でしょ何で嘘ついたんですか?って攻めたことがあったんだけど、チャッピーは間違っていたわけではなかった。

あとアマゾンの広告を貼れるようになったので近いうちに本の広告を貼ったりあるいはアフィリエイト用の固定ページを作ると思います。
記事数が15本くらいの時に申請した気がするけど、その時審査に落ちて最近50本超えたので申請したら通った。

コメント

タイトルとURLをコピーしました