日本はデフレから脱却したのか?②年収中央値と実質年収の推移

前回の続き。
年収中央値の導出のために民間給与実態統計調査結果のデータ集めです。
本記事の年収中央値は国税庁の民間給与実態統計調査における1年を通じて勤務した給与所得者を対象にした推計値で日本人全体を対象としてません。
2025~2000までなので、令和7年から平成12年までの統計が必要です。
国税庁から民間給与実態統計調査 年度別リンクより
調査結果からは令和7年分、平成25年分、平成15年分を見ます。

平成27年、平成26年分は民間給与実態統計調査の見直しについてから

令和4年分から新しい復元推計手法が導入され、平成26年分まで遡って再推計されているため、平成26年以降は再推計値を採用しました。
それぞれの第3表をダウンロードします。

給与階級別総括表の性別が計のところのデータを使います。平成25年分と平成15年分は暦年で区切られてますが、令和7年分は給与階級で区切られてるので、整理した方がよさそうです。

2000~2025まで一つの表に整理しました。

ここから年収中央値を導出します。
計算方法はチャッピーに聞きました。
平成12年の中央値を出していきます。
中央値は低い方から数えて中央に位置する人の値なので総数を2で割ります。
44,939/2=22469.5

400万円以下までの総数は22885千人なので、中央値は400万円以下の後半になりそうです。
チャッピーの推計の考え方では、このデータでは個人の年収はわからないので、300~400万円の中にいる781万7千人が、均等にいるという想定での計算になります。
例えば、300万超~310万は78万1千人、310万超~320万は78万1千人、…ということですね。
中央の順位から階級未満の累積人数を引きます。
22469.5-15068=7401.5

7401.5を階級内の人数で割ります。
7401.5/7817=0.9468

400~300の階級幅は100で、この階級幅をかけます。
0.9468×100=94.68

400万円以下の階級下限は300で、階級下限を足します。
300+94.68≒394.7
2000年の名目年収中央値は394.7万円という推計となります。
下はチャットGPTのスクショです。

国税庁からは年収中央値は公表されてないっぽいので推計するしかなさそうです。
他のサイトも独自に推計している感じでしたので、それぞれのサイトでばらつきがある印象です。

チャッピーより、実質年収中央値でも見た方がいいということなので、実質年収中央値も導出します。
実質年収中央値は2025年の物価水準で見るとその年の年収中央値はいくら相当なのかということです。
実質年収中央値の計算式はチャッピーより

2000年の実質年収中央値を出すには、2000年の名目年収中央値(394.7万円)と2025年の消費者物価指数(CPI)と2000年の消費者物価指数が必要です。
なので、つぎは2000年から2025年までの消費者物価指数を用意します。
データは総務省統計局から、本日時点の最新は2025年基準の資料を使いました。
2025年基準消費者物価指数全国2026年(令和8年)9月分のPDFの1ページと8ページを使います。

1ページの総合指数を8ページの前年同月比に当てはめて、2000年までの総合指数を2025年の総合指数と前年同月比から逆算します。
一部ですが以下のようになりました。
右の橙の列が年平均です。
2025年の平均総合指数は100で、2017年の平均総合指数は88.1ということです。
ちなみに2000年の総合指数は86.9です。

それでは、2000年の実質年収中央値を導出します。
名目年収中央値×物価調整倍率2025基準=実質年収中央値
394.7×100/86.9=454.2万円

2000年の実質年収中央値は2025年の物価水準でみると約454.2万円相当ということになります。
このように2000~2025の名目年収中央値と実質年収中央値をだしていきます。
それと同時に前回の記事の統計も表にしました。
次回はこの表を基にグラフで見ていきます。

消費者物価
指数
GDP
デフレーター
ULC
前年同期比
GDPギャップ西暦名目
年収
中央値
CPI
総合
指数年平均
物価調整倍率2025基準実質
年収
中央値
2000
Q1
-0.67-1.20-3.39-1.502000394.786.91.15454.2
2000
Q2
-0.73-1.40-2.77-1.102001389.686.31.16451.6
2000
Q3
-0.70-1.00-2.35-1.402002384.785.51.17450.0
2000
Q4
-0.53-1.20-2.26-0.602003380.085.31.17445.6
2001
Q1
-0.43-0.80-1.18-0.202004374.085.31.17438.6
2001
Q2
-0.73-1.00-0.51-1.202005372.085.01.18437.5
2001
Q3
-0.77-1.10-1.36-2.602006366.385.21.17429.8
2001
Q4
-1.00-1.00-2.25-3.002007368.485.31.17432.0
2002
Q1
-1.40-1.20-1.67-3.002008361.086.51.16417.6
2002
Q2
-0.90-1.40-4.15-2.502009344.585.31.17403.8
2002
Q3
-0.80-1.50-4.60-2.402010352.384.71.18415.8
2002
Q4
-0.53-1.50-3.73-2.402011349.884.51.18414.0
2003
Q1
-0.23-2.60-2.48-2.802012349.984.51.18414.3
2003
Q2
-0.23-1.30-0.76-2.202013352.084.81.18415.3
2003
Q3
-0.23-1.40-3.69-2.102014357.987.11.15411.1
2003
Q4
-0.30-1.80-2.15-1.302015360.087.81.14410.2
2004
Q1
-0.13-1.40-5.63-0.702016361.787.61.14412.8
2004
Q2
-0.30-1.70-0.91-1.002017371.488.11.14421.8
2004
Q3
-0.10-1.30-0.97-0.702018376.488.91.12423.3
2004
Q4
0.50-0.500.82-1.302019373.489.41.12417.9
2005
Q1
-0.20-1.00-0.05-0.802020372.589.31.12417.0
2005
Q2
-0.10-1.200.20-0.102021382.289.11.12428.8
2005
Q3
-0.30-1.50-0.660.602022392.891.41.09430.0
2005
Q4
-0.53-1.600.180.702023396.094.31.06419.9
2006
Q1
-0.13-1.40-0.570.702024412.396.91.03425.5
2006
Q2
0.17-1.201.020.802025419.5100.0
2006
Q3
0.60-0.700.860.70
2006
Q4
0.33-0.50-0.101.90
2007
Q1
-0.10-0.80-1.432.50
2007
Q2
-0.07-0.70-0.952.60
2007
Q3
-0.13-0.90-1.301.90
2007
Q4
0.53-1.50-0.722.40
2008
Q1
0.97-0.900.902.60
2008Q21.37-1.301.192.10
2008
Q3
2.17-1.501.050.90
2008
Q4
1.030.102.37-1.50
2009
Q1
-0.130.206.55-5.90
2009
Q2
-1.000.100.25-4.90
2009
Q3
-2.20-0.101.57-5.50
2009Q4-2.03-2.00-3.13-4.00
2010
Q1
-1.17-2.20-5.26-2.90
2010
Q2
-0.93-2.00-4.04-1.70
2010
Q3
-0.80-1.80-6.250.00
2010
Q4
0.10-1.60-4.20-1.00
2011
Q1
-0.53-1.40-0.80-2.60
2011
Q2
-0.40-1.801.37-3.30
2011
Q3
0.13-1.600.37-1.10
2011
Q4
-0.30-1.400.47-1.30
2012
Q1
0.30-1.00-2.600.00
2012
Q2
0.13-0.90-3.18-1.10
2012
Q3
-0.37-0.600.31-1.70
2012
Q4
-0.23-0.70-0.61-2.00
2013
Q1
-0.63-0.60-0.39-1.00
2013
Q2
-0.27-0.30-0.64-0.20
2013
Q3
0.900.00-2.740.50
2013
Q4
1.400.10-1.590.10
2014
Q1
1.500.30-2.530.80
2014
Q2
3.572.201.11-0.80
2014
Q3
3.302.102.91-0.90
2014
Q4
2.572.301.47-0.60
2015
Q1
2.303.200.550.70
2015
Q2
0.501.60-2.100.50
2015
Q3
0.131.90-1.370.40
2015
Q4
0.271.70-0.260.00
2016
Q1
0.031.200.950.60
2016
Q2
-0.400.701.490.10
2016
Q3
-0.470.201.630.10
2016
Q4
0.300.301.52-0.10
2017
Q1
0.30-0.500.590.40
2017
Q2
0.400.000.460.60
2017
Q3
0.600.40-0.481.60
2017
Q4
0.600.10-0.941.60
2018
Q1
1.330.401.171.30
2018
Q2
0.670.002.351.80
2018
Q3
1.13-0.502.751.20
2018
Q4
0.83-0.303.261.20
2019
Q1
0.300.201.051.20
2019
Q2
0.770.501.861.50
2019
Q3
0.330.700.971.50
2019
Q4
0.501.704.39-1.50
2020
Q1
0.501.304.17-1.20
2020
Q2
0.101.707.63-8.40
2020
Q3
0.171.403.26-3.90
2020
Q4
-0.830.50-1.43-2.50
2021
Q1
-0.530.200.56-1.40
2021
Q2
-0.80-0.30-4.91-0.90
2021
Q3
-0.170.00-0.27-1.30
2021
Q4
0.50-0.10-0.57-0.20
2022
Q1
0.870.700.61-0.80
2022
Q2
2.470.000.650.00
2022
Q3
2.870.001.00-0.40
2022
Q4
3.831.802.880.00
2023
Q1
3.602.80-0.200.70
2023
Q2
3.334.501.600.70
2023
Q3
3.176.201.37-0.70
2023
Q4
2.904.901.23-0.30
2024
Q1
2.573.503.08-0.50
2024
Q2
2.703.604.76-0.80
2024
Q3
2.772.603.10-0.10
2024
Q4
2.933.004.380.20
2025
Q1
3.773.602.220.60
2025
Q2
3.473.201.830.60
2025
Q3
2.903.502.720.10
2025
Q4
2.673.403.020.20

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