格差を拡大しやすい税制とは何か⑤ 配当の分離課税

前回は年収900万の30歳の独身で簡単に税金と国保の計算をした。
今回は配当所得がある場合の税金と国保の計算をして、分離課税はどの程度減税になるかを検証する。
そして配当所得は証券投資信託でなく株式あるいは特定株式投資信託で、額は100万とする。
配当所得の納税方法は申告不要の源泉徴収と申告による総合課税と分離課税がある。

まず配当に係る源泉徴収は株式会社が、株主に払う配当金の内、所得税15%×復興特別税2.1%と、地方税の5%の計20.315%を源泉徴収する。
だから配当は申告不要の源泉徴収にしている場合、所得税は88.47万、住民税は66.7万、国保は75.26万、配当の源泉徴収税額は20.32万の計250.75万円になる。

これと、分離課税、総合課税も検証する。

分離課税の場合
源泉徴収と納税の流れが違うだけで、額は同じになる。
源泉徴収は株式会社が配当額から税金分を引いて残りの配当を株主に払うので、
納税は株式会社、負担は株主になる。
分離課税は、納税も負担も株主になるだけ。
100万の内、所得税分は配当の所得税15%×復興特別税2.1%の15.315%なので、
100×15.315%=15.315
これを88.47に足す。
88.47+15.32=103.79

100万の内、住民税分は5%なので、
100×5%=5
66.7+5=71.7

保険料の旧但し書き所得は変わらないので75.26万のまま。

所得税の103.79万と住民税の71.7万と保険料の75.26万で250.75万になる。

次に総合課税

本業の課税所得の計算は前回と同じなので647万である。
647万に配当所得100万を足して課税所得を再計算。
①647+100=747万

課税所得が747万なので、これにより税率は23%、課税所得控除は63.6万なので、
②747×0.23ー63.6=108.21万円

本業の課税所得に配当の所得を加算するので、税金も国保も上がる。
けど、総合課税にすると配当所得控除がある。

控除には所得控除と税額控除がある。
所得控除は税率をかける前の所得を対象としている控除。
税額控除は税率をかけた後の控除なので、所得税額を対象とした控除だ。
配当所得控除は税額控除になる。
だから税率をかけた後に控除する。
復興特別税は税率もかけて課税所得控除して税額控除もした後にかける税率。

配当控除額は株式、特定株式投資信託なら配当所得の10%。
今の前提条件は上場企業で配当は100万だから税額控除額は10万である。
100×10%=10万

さっき計算した108.21が所得税額だから10万の税額控除する。
③108.21ー10=98.21

そして復興特別税をかける。
④98.21×1.021=100.27

この条件だと総合課税方式の所得税は100.27万になる。

次、住民税の総合課税方式
本業の課税所得は、所得税の計算と同じだけど基礎控除は違うことは注意。
意味わかんないなら前回の投稿読んで。

総支給額から、給与所得控除、所得控除を控除すると662万になる。
①662万に配当所得100万を足すと住民税の課税所得は762万になる。

②住民税の計算
課税所得×税率+均等割=住民税
762×0.1+0.5=76.7

住民税にも配当の税額控除がある。
課税所得が1000万以下の場合、県民税、市町村民税は計2.8%となる。
地方税法の附則抄の第5条第一項第一号と同条第3項第一号の条文に配当所得の税率が書かれてる。
今回の住民税の課税所得は762万で1000万以下だから、配当所得の税率は2.8%で配当所得は100万だから、
100×0.028=2.8

2.8万は税額控除だから、住民税の76.7万から控除する。
③76.7-2.8=73.9

73.9万が総合課税方式の住民税となる。

次、総合課税の国保
旧但し書き所得に配当所得を足した所得で、それぞれの区分の保険料を計算する。
保険料率、均等割り額は前回の配当が無いときと同じ。

総合課税の国保は85.66万になる。

比較するとこうなる。

基本的に源泉徴収か分離課税で安くなる。
もともと総合課税しかなかったんだけど、投資を促すという理由で分離課税ができた。
2~3年前は所得税は総合、住民税は分離という申告ができたらしい。
この組み合わせが一番節税になる。
配当の所得税は15.315%なんだけど、総合課税は10%の配当控除があるので、
総合課税にした方が配当の所得税が5.315%くらい?になる。
上の表のとおり、総合課税の所得税は分離の所得税より安くなっている。
住民税は分離にすることで、課税所得を抑えられるから、
総合課税より分離課税の方が、住民税と国保が安い。
今はできないけどね。

ということで分離課税の方が節税になる。
つまり高収入の人からの税収が減るってこと。
次は所得税の累進性緩和について。

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