自国通貨建て国債でも債務不履行は起こるのか?仕組みを整理

自国通貨建て国債を発行できる国でも、財政破綻する流れを簡単に説明する。

相場制は固定相場制を採用しているとする。
そして貿易赤字が発生してしまうのだが、その理由として、
主な輸出品の価格が下がってしまうとか。
例えば原油産出国の原油価格が下がってしまうと、輸出量が同じでも輸出額が減ってしまう。
売り上げが下がるってこと。
他には貿易相手国が為替の切り下げをする。
これは相手国の通貨が安くなるってこと。
例えば今は1ドル=150円台で、富士山の湧水500mlを1ドルで売ると150円の利益になる。
アメリカがドルの切り下げをした結果、1ドル=100円になったとする。
そうすると富士山の湧水が同じ1ドルで売っても100円の利益にしかならない。
相手国が通貨の切り下げをすると、自分たちの輸出額が減ってしまう。
こういう理由で、貿易価格が下がったり為替切り下げによって、貿易赤字になってしまうことがある。
貿易赤字になると輸入額>輸出額の関係になる。
基本的に貿易で使われる通貨はドルです。
輸出の場合、ドルで支払ってもらって、その受け取ったドルを円に両替するイメージです。
輸入の場合、円をドルに両替して、ドルで支払いをするイメージです。
貿易赤字だと輸入額>輸出額の関係で、ドルの支払い>ドルの受け取りという関係になります。
これは円をドルに両替>ドルを円に両替となります。
この関係は、円よりドルの需要が大きいことなります。
これは円安ドル高の誘導要因です。
円をドルに両替するとは、円を売ってドルを買うということ。
貿易赤字なので、大量のドルが必要で、そのドルを買うための(両替するための)
大量の円が必要になります。
円の供給量を増やすと、さらに円安誘導されます。
固定相場制を採用している場合、自国通貨が安くならないように、
中央銀行が為替介入します。
外貨準備という外貨の貯金があって、その外貨がドルだとして、中央銀行がドルを売って円を買い戻すという為替介入により、ドルの流通量を増やし、円の流通量を減らすことで、円高に誘導します。
円の流通量が減ると円の調達コストが大きくなるので円の金利が上昇します。
この為替介入によって固定相場制を維持してますが、貿易赤字が続き、為替介入を続け、外貨準備が無くなると、為替介入できなくなり、為替レートを維持できなくなります。
そして為替介入を続けるためにドル建て国債を発行します。
ドル建て国債は、ドルが集まりますが、利払いはドルになります。
この貿易赤字が続いてる状況では、ドル建て国債により集めたドルで輸入しても、
利払いにもドルが必要になるのでドルが足りなくなる。
そしてドルの利払いができなくなって、デフォルト宣言(債務不履行)する。
投資家や資産家からの財政に対する信用がなくなってしまう。
そしてドルが足りないので国内の輸入企業のドル需要に応えられなくてドル需要が高騰し、
ドル高になると輸入物価が上がりインフレして自国通貨の価値も下がるので、
それを見越した投資家、資産家は自国通貨資産を売ってドル資産に変える。
この動きによって株価が暴落したり、自国通貨建て国債の売りが出て国債の金利が上がる。
このように自国の資本がドルに流出してしまうのを防ぐために、中央銀行は政策金利を上げる。
このあげ方はかなり大きく上げるみたい。
政策金利をあげて利子の魅力を上げることで通貨の価値を維持しようとする。
政策金利を大きく上げると国債の金利も大きく上がる。
一気に自国通貨建て国債の金利も跳ね上がって利払いできなくて債務不履行になる。

簡単に説明するって冒頭に書いたけど、ちょっと複雑かね?

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