この二つについて整理しとく。
まず固定相場制は今まで何回か財政破綻関係で説明してきたけど、
貿易収支によって為替レートが変化したら、中央銀行の為替介入による、
通貨の供給量の調整による金利の調整で為替レートを調整するってことだった。
例えば、為替はドル円だとして、貿易収支が赤字になったとする。
輸出で得られるドルより、支払いのドルの量が多い状態である。
これは、得られたドルを円に両替した円よりも、支払いのために円をドルに
両替した円の方が多いということでもある。
この状態は円よりドルの需要が大きいといえる。
だから貿易赤字は円安ドル高に誘導されて為替レートに変化が生じる。
そして中央銀行は為替レートを戻すために為替介入を行う。
中央銀行は外貨準備のドルを売って円を買う。
お金を売るとか買うとか意味わかんねぇって人は、
ドルを放出して円を回収するという風に理解してよい。
これは市場のドルと円の通貨量の調整だから放出とか回収でもいいってこと。
ドルを放出して円を回収すると、通貨の流通量が相対的にドルの方が多くなる。
これにより円高ドル安に誘導することができて、為替レートを維持することができる。
これは流通量が少ない方が価値が高いって感覚で経験的にわかるんじゃないかな?
例えば金属の金とアルミはどっちが価値が高いかつったら金だ。
アルミは金より流通量が圧倒的に多く安価である。
円を買って流通量を減らすことで、円の調達コストが高まり、円の金利が上がる。
莫大な金を持ってる人は、金を貸して利子を稼ぐことができる。
そういう人たちからすると、金利の高い通貨は魅力的で、ドルより円の金利が高くなれば、
円高に誘導されて、貿易赤字による切り下げの影響を打ち消しているってこと。
貿易黒字だったら円高ドル安に誘導されるので、円を売ってドルを買って、
ドルの需要を高めるってことになる。
基本的にはこんな感じってこと。
次は変動相場制の為替レートがどうやって安定するかだけど、
日本の対米貿易収支が黒字になったとする。
それは円高ドル安に誘導される。
それは何故か?何回も書くよ。
支払いのドルより、受け取るドルの方が多い状態だから、
仕入れのために円をドルに両替する量より、受け取ったドルを円に両替する量の方が
多くなるってことは円の需要が多くなるし、円の流通量も多くなるってこと。
こういうことで円高ドル安になるとする。
円高ドル安は、海外からすると日本の製品の価格は割高になるので買いにくくなる。
つまり日本の輸出が減るってこと。
すぐじゃないよ。
どれくらい輸出してどれくらい輸入するかは契約してやってるみたいだから、
その契約が終わるまでは貿易収支の変化は起きにくい。
日本からは、ドル安で海外製品が安いから輸入量が増える。
円高ドル安になると輸出が減って輸入が増えるから、
輸出によるドルから円の両替より、輸入による円からドルの両替が増えて、
円安ドル高に誘導されて、為替レートが安定する。
ってこと。
ただし今の円安はこの説明だと合わない。1ドル150円台で安定してるんだろうけど、
この急激な円安は世界的なコロナちゃんのせいだよな。
簡単に説明すれば、諸外国が外出するな!とかワクチン打たない奴にはウンザリするとか言われてた時に、仕事を休んで引きこもってて給料もらえないから財政出動してお金がいっぱい発行して、
コロナちゃんが落ち着いたときにインフレになって、インフレ退治のために金利を上げまくった。
そして円とドルの金利差が開いてドルの需要が高まり今になってるってこと。


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